「脱スピリチュアル」が静かなブームに、目に見えない世界から離れるという選択。
一時期、スピリチュアルな生き方が流行のように広まりました。
神社巡りやパワースポット巡礼、「引き寄せの法則」や「波動の高い生き方」など、
目に見えない何かに惹かれる人が増えたのは、心の空白を埋めたかったからかもしれません。
でも最近、スピリチュアルから距離を置く人たちが、そっと語り始めています。
しかもその中には、著名人や影響力のある人も含まれている。
静かに、けれど確実に、「脱スピリチュアル」という生き方を選ぶ人が増えているのです。
スピリチュアルに惹かれる理由は人それぞれ
スピリチュアルに惹かれるきっかけはさまざまです。
・病気を治したい
・恋人が欲しい
・夢を叶えたい
・現実の苦しさから一時でも逃れたい
・不安な心を誰かに受け止めてほしい
これらはすべて、人として自然な願いです。
特に現代社会では、孤独や将来への不安が渦巻きやすく、
スピリチュアルは「見えないけれど信じられるもの」として心のよりどころになっていたのかもしれません。
また、「目に見えないもの」にロマンや魅力を感じる人も少なくありません。
神社が好き、龍神様や天使が好き、ヒーリングに惹かれる…。それは感性のひとつであり、悪いことではありません。
でも今、「離れる人」が増えている理由
それでも、スピリチュアルを卒業していく人が増えている。その背景には、いくつかの共通点があるようです。
たとえば、
スピリチュアルビジネスの裏側が「金儲け」中心に見えてしまった
結局、自分の現実が何も変わらなかった
自己啓発の名のもとに「自己責任」を強いられ、心が疲弊した
教祖的な人物に依存してしまい、人間関係が崩れた
スピリチュアルの世界は、一見優しく見えて、実は「依存」を生みやすい構造でもあります。
「あなたの波動が低いからうまくいかない」と言われ続けるうちに、自分の努力まで否定された気がしてしまうことも。
かつて彼らも、オーラ視や遠隔ヒーリングに関心を持っていた人です。
でも、ある時ふと立ち止まって、「これは本当に自分の力になっているのか？」と考えました。
そして、いったんそうした感覚から距離をとる決断をしました。
脱スピには2つのタイプがある
「脱スピリチュアル」と言っても、全員がスピリチュアルを完全否定しているわけではありません。
大きく分けると、2つの方向性があります。
スピリチュアルそのものを完全に手放す人
見えない存在やエネルギーの話から離れ、地に足のついた現実主義へシフトするタイプ。
中途半端なスピリチュアルから本物の修行者へ向かう人
見せかけの優しさや言葉だけのヒーリングを辞め、伝統的な修行や学びの道に進むタイプ。
後者は、スピリチュアル自体を否定するわけではなく、本物の道を求めて自己改革を選んだ人たちです。
科学だけがすべてじゃない。でも依存でもない
スピリチュアルから離れると、
「じゃあもうオーラとかエネルギーの話は全部嘘だったの？」と自分自身に問いたくなるかもしれません。
でも、見えないものすべてを「嘘」や「妄想」として否定する必要はありません。
大切なのは、「それに依存してしまっていた自分」に気づくこと。
そして、現実を自分の足で生きようと決めた瞬間に、脱スピの第一歩が始まるのです。
彼らも、かつてはスピリチュアルに頼りすぎていた時期がありました。
そこには、自己肯定感の低さや「誰かに救ってほしい」という気持ちがあったと思います。
でも、結局人生を変えるのは「行動」しかない。努力を重ねて、実際に体験して、進んでいくこと。
そこに引き寄せも奇跡も起こるんだと、今は実感しています。
スピリチュアルを卒業するという幸せ
ある人が言いました。
「スピリチュアルにハマって、本当に幸せそうな人を見たことがない」
もちろんすべての人がそうではないでしょう。
でも、その言葉に少しでも共感したなら、
それはあなたの心がすでに「自分の人生を生きたい」と思っているサインかもしれません。
スピリチュアルが悪いのではなく、「それにすがらないと生きられない状態」が、
もしかしたら苦しみの原因だったのかもしれません。
【まとめ】信じるのは、誰でもない「自分」
脱スピリチュアルは、信じる対象を外の世界から自分自身へ戻す旅。
「現実を見ること」「努力すること」「自分を大切にすること」
そのすべては、決して地味だけれど、確実に人生を変える力を持っています。
スピリチュアルに疲れたあなたへ。
それは、あなたが「自分で立ちたい」と思った証拠です。
脱スピは、終わりではなく、新しい始まり。
自分の力を思い出し、自分の足で人生を歩き出すための、大切な一歩なのです。
